シン人権派ブログ

日本弁護士連合会および各弁護士会の健全化と法曹界の綱紀粛正を求める活動を旨としています。

大橋巨泉を殺したのは田中清弁護士だと右翼が称賛

NHKの『クローズアップ現代』と『週刊現代』『週刊ポスト』など複数の週刊誌が報じたとおり、タレント大橋巨泉氏はガンで闘病中、在宅医療で出張してきた医師から「巨泉さん、どこで死にたいですか」と心無い言葉をあびせられ「え、ぼく死ぬの」と巨泉さんは言ってガックリきてしまい容態が急速に悪化したから、いくら末期的とはいえ医師が無神経すぎると家族から批判されていた。
また、同報道によると、その医師はモルヒネを誤投与していたから死期が早まったと他の医師から指摘があり、そもそも当医師は在宅医療の専門ではなく皮膚科のニキビ治療専門として知られていたから、誤りがあっても当然ではないかということだった。


この当時、高齢化社会を見据えて在宅医療は優遇されていたので、ビジネスチャンスになると俄に始める医師が続出して問題だったから、厚生労働省は方針転換した。これは周知のとおり。
その問題の中で起きた象徴的なケースであり、非常に有名な芸能人の悲劇ということもあって騒がれたのだった。当の医師は千葉県に在宅診療所を建設しており、相当の規模であったから相当の投資をしていて、その資金回収のため質より量だと言わんばかりに患者宅を回るさい運転手を急かしていたことを週刊誌の記者も確認していた。そして手っ取り早くとにかくモルヒネ投与というやり方であった。この扱いを受けた患者の一人が大橋巨泉さんだった。


そもそも大橋巨泉さんは、趣味のゴルフを自宅の近くで楽しめるよう、その施設を建設する土地として千葉県を選んだ。
そこに、他の在宅診療所が無いことから目を付けた当該医師が開業していた。この医師は前に国立防衛医科大学校の皮膚科講師をしていて、そこで深刻な医療被害事件を起こしていた。これも、専門と自称して実は詳しくない分野に手を出す手術をしてのことだった。だから、国の丸抱え自衛隊の機関であるにも関わらず裁判で患者の被害が認められたうえ、国も控訴しないで責任を認めたのだった。
このことで、当該医師は国の機関での立身出世は諦めたのか、代わりにビジネスチャンスを求めたというべき道を進み、また専門ではない分野に手を出した。言葉は悪いが「性懲りもなく」が適切であろう。


これは裁判の報道などで知っている人は少なくなかった。だから大橋巨泉さんは気の毒な被害者ではあるものの情報弱者だった自らの非もあると、その死の報道のさい言われていた。
ただ、この事実を隠蔽するため尽力した、医師の代理人を務めた弁護士の存在もある。
なにかにつけては、自分が元高裁判事で退官しても政府の仕事をしていると強調する田中清弁護士(東京弁護士会・銀座ファースト法律事務所)は、もともと防衛医大の弁護をするため国の代理人をしていたが、問題の医師個人の代理人も兼ねる個人的契約をした。そして医師個人の営業利益のためでも、防衛医大がらみだからと国の権力をちらつかせ「虎の威を借りる狐」というべき態度だったという。
こうして、公務員の公的機関における業務だから無条件で公益性を有することであるにもかかわらず、この問題を語ることは医師に対する業務妨害だの名誉毀損だのと脅した。


こうして隠蔽されたのだから、大橋巨泉を殺したのは銀座ファースト法律所長=田中清弁護士も同然だという怒りの声が出ていた。
ところが、ネトウヨたちは医師を「英雄」と称賛し、そのために働いた田中清弁護士は偉いと評価していた。


大橋巨泉氏はリベラルな発言をする芸能人として知られている。チャリティー番組『24時間テレビ』の司会をしていたとき「ほんとうは政府の仕事なのですよ」と言って自民党に名指し批判したことは語り草で、こんな巨泉さんが出なくなったら「偽善」「感動ポルノ」と批判される番組に堕ちた。
他にも巨泉さんの発言に右翼がテレビ局へ威圧と嫌がらせで押しかけて来たさいも、巨泉さんは毅然としていて堂々と渡り合うと言ったからテレビの担当者が身の危険を心配して止めたほどだった。


おそらく、気に入らない発言をする知名度のある人だから政府筋にとっては「目の上のタンコブ」だっただろう。
それを防衛医大講師だった医師が死期を早めた。だから右翼は英雄と称賛したが、その代理人の田中清弁護士こそグッドジョブであり、実質は田中清弁護士によるものだと高く評価されているということだ。まさに「銀座ファシスト法律事務所」「銀座テロリスト法律事務所」と言うべきだが、これは右翼にとっては誉め言葉である。
まったく、価値観はさまざまである。